今期の大学(既に折り返し地点)


三月から始まったCOLMEXの今セメスターも、残すところあと半分となった。今期は自分の研究テーマにぴったり合った授業はなかったが、授業を取らないのももったいないので、二つ程受講(と言っても聴講扱いにしかしてもらえない)している。


一つは、テレビ等によく出ているので*1在メキシコ邦人の方でも知ってる方が多い(かもしれない)、Lorenzo Meyer教授の"Historia de las relaciones internacionales de Me'xico"(メキシコ対外関係史)である。こちらは完全に趣味の領域で笑、しかも課題等は免除(プレゼンすらない)という、完全な「お客さん扱い」。確かに、対外関係史を現代から遡っていくという高度な授業(基礎知識がある程度ないとついていけない)なので、教授の話を聞いてメモを適宜取るだけで精一杯であり、聞くだけでも大変と言えば大変なのだが、正直何もしなくていいと言うのはダレる。また、教授の助手的な方が私ともう一人の日本人の方を完全に無視している様で、国立文書館に研修に行く際の連絡等が私達に「だけ」こなかったり、と、あまりモチベーションが上がらないというのが本音である。しかし、折角Lorenzo教授の話を生で聞けるのだから、と、中々起き上がらない体を無理やり起こして週に二度の授業に向かっている笑。


もう一つは、Reynaldo Yunuen Ortega Ortiz教授が担当する"Introduccio'n a la ciencia poli'tica"(政治学入門)である。こちらは前述の授業と違いしっかりと一生徒として扱ってくれるので(って、それが当たり前なのだが…)、ヤル気は出る。既に先々週にプレゼン(ライト・ミルズの『パワー・エリート』についての発表)、先週にレポートを終え、後はもう一度レポートを提出し、(許可が出たら)試験を受ける、というカンジである。まぁ今更政治学入門というのもどうかと思わないでもないが、そこそこ古典(ロバート・ダール、ウェーバーマルクス等)を読ませるらしく、この際に読んでおこうという魂胆である。こちらも週二回で、その度に指定された文献(勿論全てではなく、その中の何章かだけだが)を読みこなすのはキツイ*2のだが。


先々週に終えたこの授業のプレゼンは、前セメスターの時のプレゼント比べればまだ良かった(前回が中々悲惨だっただけかもしれないが)。所々に小ネタを入れ*3、それもそこそこウケていたので、その点は評価できよう笑。内容も、ミルズのエリート論の根幹(『パワー・エリート』の十二章)であるとは言え、ロジックは平易で纏めやすかったし、その前に授業で扱ったダールの権力観との対比等に持ち込んでしまえば、満額解答とは言えなくともダールの後にミルズをチョイスしたOrtega教授の意図に適うものであった。しかし、問題提起が弱く、あまり学生主導の議論に持っていけなかったところが心残りではある。レポートも、木曜日にプレゼンをし、翌月曜日に提出、というスケジュールだったので、あまり大したものを書けなかったが、まぁ仕方がない。とりあえず「終わった〜」という思いで一杯である笑。


とは言え、まだまだやることはある。何よりもそろそろフィールドワークをしなければならない(遅すぎ笑)。前セメスター時に授業を取っていたCarlos Alba教授のところへ相談に伺ったところ、専門のgui'a(世話人)を紹介してくださるとのことだ。Alba教授はCOLMEXの中でもそれなりの地位にいらっしゃるのだが、とても気さくで、私達のためを思って色々と手を尽くして下さっている。折角できたこのコネクションをこれからも維持していきたいものだ。折角色々とお世話していただいたので、フィールドも頑張らねばならない。


(以下、お食事中の方はお読みにならないで下さい笑)


が、レポートを出した月曜日から、何だか腹の調子が悪い。diarrea(下ってる状態)である。家系的に胃腸は丈夫で、こんなに長く下すことも今まではなかったのだが、もうかれこれ一週間も続いている。持参した小瓶のセイロ○ンもなくなり、後はお粥&おじや&ヤクルト(メキシコでも大人気)に頼るしかなさそうだ。熱や吐き気、腹痛等は全くないので、ウイルス性のものではないと思うが、もうちょっと長引くことになれば病院に行くことも考えなければならない。それにしても、健康優良児とまではいかないものの滅多に病気をしない(特に大学に入ってからは全く)、病院とは縁のなかった私が、メキシコに来てからはもう何度か病院のお世話になっている。メキシコ、特にメキシコシティは大気汚染が酷く、スポーツをすると逆に煙草三箱分の害がある、とか、鼻毛が異常に伸びる笑(チリでもこれは同じ様だ、詳しくはラウタ朗さんのこちらのエントリー参照)とか、メキシコに来ると体調を崩すといった類の実しやかな噂が流布している(鼻毛は体調云々とは無関係だが笑、確かに成長速度は上がった笑)。とりあえず帰国後は人間ドックに…等と考えている在メキシコ邦人の方は意外と多いのではないか。かく言う私も機会があれば行きたい(検査の結果がちょっと怖かったりもするが)。

*1:月曜の夜十時からcanal11でやっている政治学者四人の対談番組やその他諸々に出演している。テレビでも教室と同じ様に冗談を飛ばしまくっていらっしゃるが、テレビだと結構スベり気味のようだ笑。

*2:ハッキリ言って全部は読んでない笑。同じクラスの友達数人に聞いてみたところ、彼等の多くも全ては読んでないそうだ笑。

*3:例えば、「現代のエリートの仕事の一つに〜」という箇所で、教科書通りに"Uno de los trabajos de la e'lite de hoy es..."とはせずに、"Una de las chambas de la e'lite de hoy es..."(chambaとはtrabajoと同義で、とてもメキシコ的な単語)としたり、日本人が言いそうにもない言葉を使うとやはりウケがいい。