心ここにあらず


COLMEXの今セメスターも残すところあと僅かとなった。テストを受ける必要はなく、最低限の責務として自ら課したプレゼンも終わり、また風邪もすっかりよくなり(鼻水がまだ少し出るくらい)、ホッと一息というカンジである。いや、一息どころじゃなく、だいぶぼんやりしている笑。


冬休みらしい冬休みを取れなかったためか、一仕事終えて頭はもうバケーション状態である(実際二月はずっと旅行に出るのだが)。旅のルーティングも大体決めた。初めからバカンス気分を、と言うことで、まずはオアハカ近郊のプエルト・エスコンディード*1から旅を始め、オアハカサンクリストバル・デ・ラスカサス、パレンケ、グアテマラフローレスグアテマラシティ)、ベリーズベリーズシティ、キー・カーカー)、カンクンメリダ、カンペチェ、ベラクルス、と回る、古代遺跡ありバカンスありの贅沢ルートである(つまりはメキシコ南部プラスαをぐるっと回る旅)。大体一ヶ所に2〜3日ずつ滞在し、次のセメスターが始まる三月頭までには帰ってこれればいいか、という何とも適当な予定でいる。ただもしも前半であまり楽しめずにさくさくと旅を進めてしまった場合は、アンティグア等グアテマラをもう少し見て、さらにもし行けるのならばホンジュラスのコパン遺跡まで足を運べれば、と思っている。おそらくアンティグア&コパンは無理だろうが。


さらに言ってしまうと、当初はテグシガルパホンジュラスの首都)とサン・サルバドル(エルサルバドルの首都)にも行くつもりでいた*2。表向きは研究対象である都市*3を見て回るという名目だが、実際のところは何となく国境を越えるという行為そのものに惹かれるものがあるためである。物価の安い中米諸国ゆえ資金的には何ら問題はなく、また中米諸国(メキシコは除く)の間はTICA社の国際バスで繋がれているために首都間の移動は然程難しくないので、一時はメキシコ・グアテマラホンジュラスエルサルバドルベリーズの五カ国を回るという壮大な夢物語を抱いていた。しかし、他国もいいがまずはメキシコ国内をもっとよく知っておくべきであると考え直し、また一ヶ月という時間は五カ国を見て回るには実はそれ程十分ではないことに気付き、それはまたいつか挑戦することにした。若いうちにしかできないとは思うので、数年内、二十代のうちに実現させたいが、どうなることだろうか。


今回の旅のルーティングをするのに『地球の歩き方・中米編』はかなり役に立っている。勿論この本に書いてあることが全てではないことは重々承知しているが、実際につい最近旅行した方の意見はやはり参考になる。上述のTICA社の国際バスの情報やそれ以外の国境の越え方についての情報が中でも一番役に立った、と言うより、妄想を抱かせてくれている笑(「くれている」という現在進行形に注意笑)。例えばグアテマラシティパナマシティ間を二日半で結ぶバスなどもあり(約600ケツァル(グアテマラの通貨)なので、大体6000円!)、幾らかの資金と有り余るほどの暇さえあれば中米各国旅行も不可能ではないかもしれないと今は思っている。今回の旅が予想以上にキツく、その夢が本当の夢で終わらなければいいのだが。


ガイドブックが全てでないと書いたが、今回の旅の楽しみの一つはガイドブックからは知りえなかったものを一つでも多く見つけてくることにもある。まぁ、メキシコに約半年住んでみて、特に中米では何かにつけて事前の情報というものがあまり役に立たないことは既に学んだのだが笑。


と、こんなことばかり一日中考えているので他の事はあまりやっていない。とりあえず読みかけの本くらいは読み終えていきたいが非常に微妙である笑。あとCOLMEXの友人に頼まれている、キルビルの挿入歌の翻訳も残っている。これは明日までに渡す約束なのだが、結構難しい。何しろ曲名からして『修羅の花』(唄:梶芽衣子)である(一応"El flor de matanza"としたのだが、かなり苦し紛れ)。その辺りはしっかり片付けて旅立たねばならない。が、やはり心は既にバケーションである。と、こんな思考の堂々巡りを繰り返す今日この頃である。

*1:太平洋に面する、サーフィンのメッカ(らしい)、ってマリンスポーツは全くやらないのだが笑。

*2:変換登録もしてないのに「テグシガルパ」が一発で出たのを見て今思わず「おぉ」と声を出してしまった笑。

*3:ついでに言っておくと、一応私の研究テーマはインフォーマルセクターということになっているが、元々の興味は貧困問題、中でも都市の貧困にある。