師走


日本ではコンビニの一棚を占める程、一部の方々の生活には欠かすことのできないカップ麺だが、ここメキシコでもちゃんと売られている。メキシコで一番ポピュラーなカップ麺と言えば「MARUCHAN」だろう(日本人の間では「OTTOGI」というものが好評を博している)。元々カップ麺の類はあまり食べない方なのだが、ここ一週間に限って言うと、少なくとも三晩はこれのお世話になってしまった。いけないとは思いつつも連日九時過ぎに帰る日々が続いたため、その手軽さに惹かれてしまったのだ。これにものの数分でできるQuesadilla(ケサディージャ、チーズのタコス)を幾つか付け加えればそれなりに満腹感が得られる。栄養バランスはもの凄く悪いが、東京にいた時から忙しくなると真っ先に自炊をストップするのは私の生活の一種のバロメーターでもある。単純なおかげで至極分かりやすい。


COLMEXの授業では学生によるプレゼンが始まり、皆それなりの出来の発表をする。アマルティア・センはまだしも、ロストウ、A.G.フランクといった名前を注釈も交えず普通に使うところが流石である*1。ちょびちょびとしか自分の発表の準備を進めていなかったツケに追われてにわかに焦りだし、当初のインフォーマルセクターについての「マクロ的視点とミクロ的視点の融合」という誇大妄想的草案の抜本的見直しを迫られている。そうするとより範囲を限定したカタチでの細かな数字の処理や先行研究の詳細なサーベイ、等という、乏しい私のスペイン語力では一月でとても終えられそうにもない仕事に取り掛からなければならない。そんなことをしている暇はない(逆ギレっぽいが笑)ので、渡墨前に出ていた大学のゼミで僅かながら得たマクロな開発論についての知見(と十二分の知ったかぶり)をフルに活用し、それにメキシコのインフォーマルセクターのデーターやら先行研究から得たものを加え、同一テーマについて発表する方々との差別化を図りつつ乗り切れないものか、と思って(願って)いるのだが、どうなることだろうか。


プレゼンの準備と平行して、先日から始めた読書会の準備や、先日依頼された、週末にある日本語の試験の手伝い、その他諸々のイベントが待ち構えている。昼間は半袖で過ごしているためそういった季節感は全くないとは言っても、まさに師走、である。

*1:まぁこれらの名前は一般的であるとも言えるが、経験上、日本なら半分くらいの人は「え?」という顔をするのではないのかと思う。