最悪な一週間・前編


思い出すのも嫌な程、この一週間は最悪であった。前回のblogを書き上げた数時間後にトランジットのためにロスに降り立ったのだが、乗り物に酔いやすい私は着陸の際に「キテ」しまった(しかもパイロットの操縦が下手で、揺れが凄かった)。そしてその瞬間から最悪な一週間の幕が上がったのだった。


ロスには数時間だけ滞在したのだが、どうも体の具合が優れなく、吐き気がする。飛行機での酔い(注:酒は一滴も口にしてない)が尾を引いているのだ、静かにしてれば治る、と高をくくっていたが、メキシコシティ行きの便への搭乗が近づくにつれて体調はますます悪くなるばかり。飛行機の中では、離陸時にはシートを倒さないでくれとのフライトアテンダントの忠告も無視して(ごめんなさい)ずっと横になっていたのだが、一向に良くなる気配がない。


それでも何とか到着し、各種手続きを済ませてホテルに向かった。初日は同部屋の方が所用でいなかったため、誰に気を使うこともなくくつろげるはずだったのだが、やはり吐き気が止まらず、しかも多少の時差ぼけで殆ど眠れない。


結局数時間だけ寝たのだが、次の日(月曜日)になっても体調は回復しなかった。何とか起きてシャワーを浴び、レストランで朝食を取ろうと試みたのだが、立っているのも辛い程の吐き気に襲われたため、敢え無く部屋に引き返し、大使館及びCONACYT(メキシコ側の留学生受け入れ機関)主催のレセプションをキャンセルして部屋で寝ることにする。


数時間の熟睡の末、一時的に体調が良くなり、ホテルのレストランで夕食を取る。親戚から頂いた大○漢方胃腸薬を飲み、部屋でゆっくりするも、まだまだ若干の吐き気が残る。しかも昼間(日本時間の夜)熟睡したせいで夜は全く眠れない。結局一時間か二時間しか寝れないまま朝を迎えた。


起きてからも吐き気はあったが、この日(火曜日)は奨学金の受け取り等についての説明を受けることになっていたので、多少無理して説明会に行った。周りの方々(特に同じ大学の友人・先輩方)に心配かけないように努めて明るく振舞ったが、途中から段々と辛くなってくる。しかし、メキシコシティ以外で勉強・研修される方々には予めホームステイ先が宛がわれているが、私を含めシティに留まる多くの方々は家探しもしないといけないため、説明会の後に大家さんから部屋の「売り込み」があり、何人かずつで見に行くことになる。ホテルから車で五分、しかも送迎付き(ホテルから/まで)、というところに見に行ったが、途中から吐き気がひどくなって家どころじゃなくなり、違う物件を見に行く約束もしていたがそちらは取りやめてホテルに戻りしばし横になる。


具合悪いながらも何か食べなきゃいけないと思い、夜になりごそごそとおきだして食事を取るも、事態は何も変わらない。早めに床に就くも中々眠れず、飛行機酔いに端を発した具合悪さにしてはどうもおかしい、と思い始める。


翌日(水曜日)―。メキシコに来てから毎朝感じる気持ち悪さはこの日もあった。指をくわえたまま待っていても何も変わらない。事態を打開するには何か動き始めなければならない。病院に行くことにした。