旅日記・2007年メキシコ旅行編9:vacaciones
タスコからアカプルコへ。
タスコは豪雨で肌寒かったので上着を着ていたのですが*1、アカプルコはやはり熱帯でした笑。着いてバスから降りた瞬間にタンクトップ一枚になりたい衝動に駆られるぐらい、九月でもアカプルコは暑かったです。
アカプルコは最終目的地だったのでまずは翌日のバスチケットを買うことにしました。アカプルコにはバスターミナルが二つあり、某ガイドブックの地図ではそれほど離れていない様に思えたので歩いていくことにしたのですが、周りの人達に道を聞くと「とても歩いてはいけないよ」とのこと。とは言えターミナル付近のタクシーはちょっと高めだったので、しばらく歩いて足が痛くなってからタクシーを拾い、もう一つのターミナルへと向かい、チケットの値段と予約状況を確認してから海岸沿いへ。旅行の予定が一日縮まったために財布にゆとりができたので、この日は安いソカロ周辺のホテルではなく海岸沿いのホテルに投宿しました。ヨーロッパの某都市の名前を冠したホテルは元々良心的な値段なのに、地図付きのガイドブック持参だと更に割引してくれるとのこと。両替し忘れていたためにレートが悪いドルで払ったのが悔やまれますが、それでも思いのほか安く泊まれました。ホテルのレベルも、値段の割にはまぁまぁと言ったところでした。
その後しばし休んでからビーチへ。日本ではあまり海に行ったりしないので、ビーチは留学時代の南部旅行で行ったベラクルス以来です。アカプルコは、かつてはアメリカなどの海外の富裕層がバカンスで訪れていたのですが、近年はその地位をカンクンに奪われ、一般のメキシコ人の国内でのバカンス先になっているとのこと。確かに時期的なものもあってかあまり旅行客で賑わっているカンジではなく、地元の人の姿が多かったです。ただ、カンクンの欧米化に馴染めなかった自分としてはアカプルコの方が肌に合っていました。
ビーチで観光地ビール(=通常の倍ぐらいの値段)を煽ってから市街観光へと向かいました。友人で支倉常長の研究をしている子がいるので、その子のためにガイドブックに載っていた支倉常長上陸記念碑を探しに新市街の方へと向かったのですが、一向に見つからず、更には歩き過ぎたために両足に大きな水泡を作ってしまいました。この水泡の後は一ヶ月経った今でも残っています笑。目的地には辿り着けなかったものの、記念碑を探しながら街の様子をゆっくり見ることができました。
一旦ホテルへと戻り、久々にメキシコの午後のワイドショーを見てから笑*2、再び街へ。この日はメキシコ対ブラジルのサッカーの親善試合があり、街歩きの途中で見つけた現地の人用っぽいサッカーバーで観戦することにしました。アカプルコっ子でごった返す中に一人で入店した自分は明らかに浮いていましたが、ビールを頼んだ後に周りの人とジオバンニ・ドス・サントス(バルセロナ)は出るのかとか、マルケス(バルセロナ)は本当は来たくなかったとか、そんな話をしているうちに打ち解けてました。中でも「メキシコで好きな選手は?」と聞かれ、「うーん、オチョア、ハイメ・ロッサーノ、ジオバンニとか、でももっといるよ」と返したら、「何だこいつ、メキシコ人かよ」と言われました笑。
試合はメキシコが先制したものの、その後逆転され、親善試合にもかかわらずメキシコが同点に追いつこうという攻めの姿勢を見せたところブラジルのカウンターにあい、三対一で敗れてしまいました。個人的にはこの試合は日本代表にとって、格上の相手とどう戦うべきかという点で非常に参考になる試合だったと思いますが、詳細は覚えていないので割愛します笑。
試合の最中、一本10ペソという格安の値段でビールを提供しているにもかかわらずつまみ(ポップコーン)をせっせと運んできてくれる店主には感動しました。また周りの客も持ち込んだ(笑)つまみをみんなで分け合っていて、珍しかったのか自分にも分け与えてくれました。こういう連帯感って良いですね。しかもこういう状況に旅先で偶然出会うというのはかなり嬉しいものです。そんなこんなで、ビーチでは二本しか飲めない値段で五本近くのビールを飲み、勘定を払ってまた街歩きへと向かいました。
夜のアカプルコは思ってたよりも危なくなく(旧市街の方はどうか分かりませんが)、適当に腹ごしらえをしてホテルへ戻りました。テレビをつけると「アモーレス・ペロス」が放送されていて、それを見ながらウトウトしていたらいつの間にか寝ていました。
翌日は昼過ぎのバスでメキシコシティへと帰る予定だったので、午前中はビーチで買カウチに寝そべりながら近くの店のボーイとバカ話をして*3、久し振りに何も考えずにボーっとしてました。こういう時間は日本に居ると中々取れないので、ほんの二時間くらいでしたが良いリフレッシュになりました。
その後ホテルを出てターミナルへ行き、サッカー観戦という金のかからない夜遊びのおかげで引き続き余裕のあった財布の状況を見てEstrella de oro社のデラックス(バスで一番上のクラス)のチケットを購入して、一路メキシコシティへ。途中エアコンが故障したりとデラックスらしからぬアクシデントに見舞われましたが、無事到着し、荷物を置かせてもらっている友人宅へ。旅の終わりはもう目前に迫ってきていました。