ジャンクと真実


昔は毎日欠かさず読んでた内田先生のブログですが、最近はめっきり読まなくなってしまいました。はてなアンテナの上の方にある時は一応覗くんですが、何か(個人的な印象でしかないんですが)前よりもお話の切り口がスパっとしないと言うか、「話の次数の繰り上げ方」が釈然としないと言うか、そんな印象を持ってました(お忙しいせいか、なんて勝手に邪推しちゃったり)。


ただ今日のエントリー*1は久々に「おぉ!」と思わされました。とりわけ印象的なのが最後の部分。

私がメディアに期待するのは次のような言葉である。
「テレビがこんなふうに構造的に腐敗していることを私は熟知していたが、それをあえて咎めなかった。なぜなら、テレビのようなメディアはどれほど腐っていても、ないよりましだからだ。『正しい報道・中立的な報道以外のものはなされてはならない』というルールが適用されたら、メディアは死ぬ。だから、視聴者は90%のジャンクの中に10%の貴重な情報が含まれている程度の含有率に耐えてテレビを見るべきなのだ。『裏切られた』などというせこいことを言うな。黙ってテレビの嘘を凝視して、その行間からしみ出るわずかな真実を読み出せ。」
頼むから、誰かそう言ってくれないか。


この90%のジャンクと10%の真実というのは何もテレビに限ったことではなく、ネットもそうですよね。某掲示板の管理人の言葉に「ウソをウソと見抜けない人は利用しない方が良い」というのがありましたが、それと同じことだと思います。


それなのにテレビはネット(もしくは上記の某掲示板)を目の敵にする。心無いネットユーザーの行動を真っ向から非難する。でも、実はテレビもネットも似た様なことをやってる。テレビのミクシー晒しっていうエントリーをちょっと前にちらっと書きましたが、これをネットがやるとさもネットユーザー(と言うか、某掲示板で祭に参加してる人達)を人でなしであるかの如く報道する。似た様なことをやってるにもかかわらず、です。


テレビが手近にある最高の娯楽であった時代はもう過去のものになったと思います。が、かと言ってネットがかつてのテレビの様な地位を獲得するとは思いません。受容者側が何を如何に受容するか、そういう選択ができる様になったと考えるべきでしょう。技術の進歩は、そういう選択肢を増やしたんですよね。まぁテレビの側はその現実を認めずに(または特権意識からか)、ネットを敵視していますけど。素直に共存共栄の道を選べばよいのになぁ、と思うんですが。

*1:これははてなブログじゃないからリンク貼ってもトラバは打たれないと思うんですがどうなんでしょうか。ヤーウェイ同様、ほろ酔いで書いてるのでw、トラバされてないことを祈ります。